ようこそ私のホームページへ!


今後の日本や地球の未来を担う学生諸君、Welcome to my Homepage!
自由や平等や公正や正義について、そして現実社会においてこれらの実現あるいは調整を行う制度・ルールである法について、グローバルで多角的な視点から真剣に考えてみましょう。そのためには、是非とも海外留学をして異文化の中で生き多様な価値観を持つ人々と交流することで、今の自分が知らない新たな自分を見つけるとともに、自分の夢をアップデートしていって下さい。
研究者や教員の皆様へ、様々な専門分野の学際的なコミュニケーションを進めることで、新しい知のあり方を模索していきたいと考えております。

プロフィール

現職

公立大学法人 京都府立医科大学
大学院医学研究科医学生命倫理学 教授
研究開発・質管理向上統合センター
研究倫理教育・管理部門長
大阪大学客員教授

学歴

博士(法学)大阪大学、

職歴

大阪大学大学院法学研究科専任講師(2004年~2008年)
大阪大学留学生センター准教授(2008年~2010年)
大阪大学国際教育交流センター准教授(2010年~2013年)
大阪大学未来戦略機構第一部門特任教授(常勤)
 
ご連絡は、こちらのメールアドレスまで。
setoyama《アットマーク》 koto.kpu-m.ac.jp
※ 迷惑メール防止のため@を文字にしています。


研究

専門領域

法と医療・生命倫理、法理学、法哲学、行動心理学的「法と経済学」
 

研究テーマ

法における自由とパターナリズム、行動心理学的「法と経済学」、現代医療の法・倫理的諸問題に関する考察。
 

研究内容と特色

 私のこれまでの主たる研究テーマは、本人自身の利益を保護することをその自由(自己決定)や行動への法的介入や規制の根拠とする原理である「パターナリズム」について法学と生命倫理学の観点からの理論的な検討であります。そして学位取得論文「法的パターナリズムについての理論的考察――自己決定の意味と人間行動の合理性・選好」にて大阪大学から博士号を授与頂きました。パターナリズムは、医療の様々な領域での主題であります。具体的には医師と患者の関係、不治の病や遺伝子情報の情報開示や不告知、宗教上の信仰に基づく輸血拒否、安楽死や自殺幇助、混合診療問題、そして出生前診断と遺伝子に欠陥を持つ胎児の選択的中絶、代理出産、臓器提供などの是非を考える際にパターナリズムは避けて通ることのできない重要な主題であります。私は、パターナリズムの概念を英米の法哲学理論や医療倫理学の詳細な分析を通し検討するとともに、いかなるパターナリズムが自律を基底的な価値とするリベラルな立場からも正当化可能であるのかというパターナリズムの正当化範囲を探求してまいりました。

 私の研究の特色は、一言でいえば、そのアプローチの学際性(法哲学・生命医療倫理学・政治哲学・社会学・法と行動経済学)と理論分析から現実の法政策や医療制度の批判的検討であります。 
 
 パターナリズムは、日本の生命倫理学においては、患者の自己決定と対立するものとして捉えられてきておりますが、医療倫理や法学の英米の理論や文献を検討し、パターナリズムが患者の自律と必ずしも対立しない概念として捉え返し、両者の望ましい関係を模索しているところに私の研究の独自性があると考えます。

海外留学

海外留学:米国 University of Wisconsin Law School, USA(1998~2004)
 

所属学会等

▶日本法哲学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jalp/
▶日本医学哲学・倫理学会
http://pe-med.umin.ac.jp/
▶日本生命倫理学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jab2/index.html
▶法と経済学会
http://www.jlea.jp/
▶日本法社会学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/hosha/index.html
▶日本医事法学会
http://square.umin.ac.jp/jaml/
▶日本法政学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jalps/
▶法哲学・社会哲学国際学会連合(IVR)
The International Association for Philosophy of Law and Social Philosophy (IVR)
http://ivronline.org/site/home
▶留学生教育学会
http://www.jaise.org/
▶パターナリズム研究会
http://www.niit.ac.jp/liasc/hanaoka/kenkyukaipage.html

外部競争的資金:科学研究費

▶研究代表者:科研費基盤(B)
遺伝情報のプライバシーと遺伝子差別の法規制
(平成22年度~24年度、課題番号 22330004)
▶研究分担者:科研費基盤(B)
「体質遺伝子検査」技術に関する社会ネットワークと社会的認識の調査研究
(平成21年度~23年、課題番号 21330117、研究代表者:山中浩司大阪大学教授)
▶研究分担者:科研費基盤(A)
トランスプロフェッショナル・リテラシーを備えた専門家養成基盤に関する模索的研究
(平成23年度~27年、課題番号23240105、研究代表者:三成賢次大阪大学教授)

瀬戸山科研 | 遺伝情報のプライバシーと遺伝子差別
 http://ksetoyama.com/gpgd2010/


教育

1.教育についての考え

日本の大学(特に旧帝大などの国立大学)では、大学教員は研究が主で教育は、研究の時間を奪ってしまう厄介なものとして捉えられている傾向が、今なお欧米に比べて強いと感じています。私は、大学教員にとって教育活動は、極めて重要な任務であると考えます。
高校時代にシンガーソングライターを夢みていた私にとって、研究(論文執筆)がアルバム作りだとすると、「授業」は教室という名のステージにおいて大学教員が奏でるライブコンサートだと考えています。大学生を受験勉強という知識偏重の信仰から脱却させ、多角的な視点やグローバルな観点から思考を鍛え視野を広げてもらうために多様な価値観や知的洞察を提供し、学生が自らを再発見してもらう場所、それが大学の講義・授業に他ならないと考えています。私は授業フィードバックアンケートで受講生の声を拾いながら米国留学中に体験した双方向的(インタラクティブ)な授業を試みています。問題意識や真の意味での生きた教養を深めさせ、知的好奇心を充足し知の楽しみを感じてもらえる授業を実践していきたいと思っています。

2.教育におけるFD(ファカルティー・ディベロップメント)活動

教育活動においては、授業の質保証と教育効果のための工夫が重要であると考えます。いくらレベルの高い内容の授業をしていると教員が思っていても、受講生が興味を抱かなかったり、寝てしまったり、授業中に他のことを考えるようでは、教育効果は期待できません。どのような工夫をすれば授業科目の目的に沿った教育効果をより多く実現することができるのか、そのためには授業の方法のみではなく、どのような試験や評価方法をするべきなのか。これらのことを真剣に考え、講義で様々な工夫を考え実践していくFD活動に関わっています。

3.大阪大学での2011(平成23)年度の担当授業

共通教育

日本国憲法
多文化コミュニケーション・基礎セミナー ~グローバルな時代の多文化共生と比較法政治政策~
 多文化コミュニケーション日本語(留学生対象)の合同授業
現代の生命と医療を考える ~現代医療と法・生命倫理~

国際交流科目
-英語による留学生と一般学生との合同授業-

Introduction to Japanese Legal / Political System and Culture 日本の法・政治制度と法・政治文化入門
Bioethics and Health Law: Legal Issues Concerning Biotechnology, Medicine and Health Care System バイオエシックスとヘルス・ロー

法学部
-英語による留学生と一般学生との合同授業-

Special Lecture on Japanese Legal/Political System and Culture
Special Lecture on Bioethics and Health Law

法科大学院

生命倫理と法:医療の法哲学(高等司法研究科)

4.その他

兼任先
学内委員
 


国際交流

海外留学のすすめ

 我々の考え(価値観や生き方)は、教育のみならず生まれ育った文化や社会環境に強く影響を受けています。「自分」の考えと思っていることや「正しい・間違っている」と信じていることも、実はそのような文化や社会や家庭環境や友人関係などから知らず知らずのうちに意識に埋め込まれた産物に過ぎない場合があります。学問をやっていて常に自分の考えを疑い続けている私自身も認識のバイアスや偏見から完全に自由ではないとおもいます。留学は、当たり前であると感じていることやデフォルトのルールを見つめ直し、外から日本社会をみることで、グローバルな視点と異質な他者や文化に対する理解を深め、自らの価値観を問い直し、新しい自分を発見するまたのない機会になります。私自身がそうでしたし、海外に留学し帰国した学生達と話すと、知識以外の面で大きく成長していることが確信できます。みなさんも視野を広げ、自分とは異なる考えをもつ多様な人々とコミュニケーションをしてふれあうことで、新しい人間関係を築づくとともに新たな自分を発見して、自らの夢をアップデートしてみませんか。

国際教育交流センターにおける私の主な役割(業務)「海外派遣留学」

 私の大阪大学の国際教育交流センターにおける私の主な役割(業務)は、学生の海外留学派遣であり、日々学生の留学相談やアドバイスをしています。 

 大阪大学国際教育交流センター(旧留学生センター)では、留学生の受け入れ促進や支援のみならず、本学の学生の海外留学(派遣)推進のための様々な取り組みを行ってきています。以下では、それらを紹介します。

 


社会貢献

主な社会貢献活動としては、医学研究や臨床試験の倫理審査委員などを務めています。

▶大阪府北摂感染症の審査に関する協議会委員(2007年4月~)

http://www.pref.osaka.jp/chikikansen/kansen/kansensinsameibo.html
 

▶大阪大学医学部附属病院治験審査委員会委員(2010年4月~)

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/hp-crc/clinical_trial/committee_list.html
 

▶大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会委員(2010年4月~)

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/hp-crc/person_concerned/pdf/clinical_list/meibo.pdf
 

▶京都大学再生医科学研究所物理―細胞統合システム拠点及びiPS細胞研究所合同「医の倫理委員会」委員(2011年1月~)

http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/


▶日本学術振興会科学研究費委員会専門委員(2010年12月~)